エンジニアを採用したいベンチャー企業がとるべき方法とは
ベンチャー企業にとって、エンジニア採用は急務とされやすいです。しかし、エンジニアの採用方法がわからず困っている企業も少なくないでしょう。そこで本記事では、エンジニアの採用をしたいベンチャー企業がとるべき行動について詳しく解説します。ぜひ参考にしてみてください。
エンジニアの採用方法
自社サービスの開発においては、エンジニア採用のタイミングと手法が事業成長を左右する大きな要素です。とくにプロダクトの機能やUI/UXが競合との差別化要因となる場合、エンジニアの質や量はサービスの完成度に直結するため、早期にエンジニアを確保すべきでしょう。
社内にエンジニアを抱えることで、ユーザーからのフィードバックを迅速に反映し、PDCAサイクルを高速で回せるという利点もあります。一方、プロダクトにおける差別化が機能やデザインに依存しない場合には、急いでエンジニアを採用する必要性は低いです。
採用に取り組む際には、まず「なぜエンジニアが必要なのか」という目的を明確にし、そのうえで採用手法を選択することが重要です。代表的な方法は5つあり、それぞれにメリットとデメリットが存在します。
知人の勧誘
知人を勧誘する方法なら、信頼関係が前提にあるためスキルや人柄を把握できており、ミスマッチが起こりにくいです。また採用コストも不要で、事業立ち上げ時の初期メンバーとして安定した経営基盤を築きやすいです。ただし、経営方針の食い違いや人間関係の悪化といったリスクは避けられません。
リファラル採用
リファラル採用は、知人や社員からの紹介を通じた方法です。ミスマッチが少なく、採用コストも削減できることから近年注目を集めています。入社後の定着率も高いとされ、スタートアップには相性の良い手法といえます。
しかし、知人関係を基盤とするため、トラブル発生時には紹介者との関係悪化を招くかもしれません。また、紹介に頼りすぎると組織の多様性が損なわれるリスクもあります。
エージェントの利用
エージェントを利用する方法では、専門の人材紹介会社に依頼するため、採用成功の可能性は高く、経営者は採用業務に時間を割かずに済みます。ただし、紹介手数料が年収の35%程度と高額であり、資金に余裕のない企業にとっては大きな負担となり得ます。
クラウドソーシングの活用
クラウドソーシングの活用では、成果報酬型で人件費や福利厚生費を抑えつつ、多様な人材に依頼できる利点があります。短期的・部分的な業務依頼には有効だが、社内での連携が難しく、長期的にノウハウを蓄積するには不向きといえます。
SNS・ビジネスマッチングアプリを活用した募集
SNSをやビジネスマッチングアプリを活用した募集は、企業のビジョンに共感した人材が集まりやすく、採用コストも発生しないという特徴があります。
ただし、SNSの場合は企業や採用担当者の影響力が小さい場合、採用までに時間がかかるのが難点です。ビジネスマッチングアプリを活用した方法は、ニーズに合致した人材を見つけやすいですが、相応に費用がかかります。
エンジニアを効率的に採用するコツ
スタートアップにおけるエンジニア採用は、創業初期ほど難易度が高いとされています。実績や知名度が乏しい段階では、優秀な人材が集まりにくいためです。
そこで有効とされるのが、待遇やインセンティブ、契約形態を工夫することで採用成功を後押しする施策です。主なノウハウとして、好待遇での勧誘、ストックオプションの付与、そしてフリーランスの活用が挙げられます。
好待遇での勧誘
まず「好待遇で勧誘する方法」は、資金に余裕がある企業にとって有効です。スタートアップは認知度や安定性で大手に劣るため、待遇面での魅力づけが必要不可欠です。
具体的には前職より高い給与の提示や、業績連動賞与、インセンティブの導入が効果的とされます。とくに給与は交渉の軸となりやすいため、職種やスキル別の相場を理解してオファーすることが望ましいです。
ストックオプションの付与
次に「ストックオプションの付与」は、将来的にIPOや事業売却を目指す企業にとって強力な武器となります。上場前の株式を一定価格で購入できる権利を付与することで、資金面で劣るスタートアップでも優秀な人材を惹きつけられます。
さらに、自らの努力が将来の大きなリターンに結びつくことから、モチベーション向上にも寄与しやすいです。ただし、全ての企業がIPOや売却を実現できるわけではないため、採用時には経営計画を明示し、候補者に将来像を具体的に描いてもらう必要があります。
フリーランスエンジニアの活用
最後に「フリーランスエンジニアの活用」も有効な選択肢です。とくにハイスキル人材は市場価値が高く、スタートアップが正社員として雇用するのは困難ですが、フリーランスであれば週1〜3日の稼働で依頼することも可能です。
これにより人件費を抑えつつ、即戦力を確保できます。また、フリーランスエンジニアの採用には、ミスマッチのリスクを最小限に抑えられる側面もあります。人材の流動性が高いフリーランス市場を活用すれば、採用の難易度を下げつつ必要な部分にリソースを投入可能です。
まとめ
ベンチャー企業にとってエンジニア採用は、事業成長を左右する重要な課題です。採用手法は知人勧誘やリファラル、エージェント、クラウドソーシング、SNS活用など多岐にわたり、それぞれに強みと注意点があります。さらに採用を成功に導くためには、給与や待遇を工夫したオファー、将来のリターンを期待できるストックオプションの活用、柔軟な働き方が可能なフリーランス採用といったアプローチも有効です。資金力や事業のステージに応じて最適な方法を選び、信頼できる人材を確保することが競争優位性の確立につながります。
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引用元:https://wizbiz.me/bizon/